我が家には、柴犬の「まめ」がいます。夫と小学生の子ども2人、私の4人家族のアイドル的存在で、家族全員がまめにデレデレ。子どもたちが物心つく前から一緒にいるので、まめはすっかり「五人目の家族」です。当然、おやつをあげる係も「みんな」でした。
「うちも最近、なんだか丸くなってきたかも……」
そんな心当たり、ありませんか?
📌 結論:「家族それぞれが少しずつ」が一番の原因です
先に結論からお伝えします。犬のおやつのあげすぎは、家族が多いほど気づかないうちに起こります。 1日に与えていいおやつの量はドッグフードのカロリーの10%程度が目安ですが、パパ・ママ・子ども・祖父母がそれぞれ「少しくらいなら」とあげていると、合計はあっという間にその目安を超えてしまうからです。
対策はシンプルで、「誰が・いつ・どれだけあげたか」を家族で共有する仕組みを作ること。これだけで、あげすぎはかなり防げます。
我が家がこのことに気づいたのは、まめの1歳半健診でのことでした。獣医さんに「まめちゃん、少し体重が増えていますね」と言われて、正直ドキッとしました。ドッグフードの量は変えていないのに、なぜ? 家に帰って家族会議を開いてみたところ、原因はあっという間に判明しました。なぜ気づけなかったのか、そして具体的にどう対策したのか、ここから詳しくお話しします。
📖 この記事でわかること
- ✅ 犬におやつを与えすぎることで起こる4つのリスク
- ✅ 1日に与えていいおやつの量の目安と計算方法
- ✅ 家族全員でおやつを管理するための具体的なルール
- ✅ 「あげたい気持ち」との上手な付き合い方
なぜ「家族で飼っている」とあげすぎに気づきにくいのか

理由は、犬には満腹中枢の働きが弱く、目の前に出されれば出された分だけ食べてしまう習性があるからです。 そのため、ひとりひとりが与える量は少なくても、家族の人数分だけ回数が重なり、合計するとかなりの量になります。
我が家の場合、家族会議で1日を振り返ってみると、こんな状態でした。
- 夫が朝の散歩から帰ってきたときに「よく歩いたね」でジャーキー1本
- 私が家事の合間、まめが静かにしていてくれたお礼にガム1つ
- 長女が「おすわり」「まて」の練習で、成功するたびに小さいおやつを何度も
- 次男がおやつをこぼして「もったいないから」と拾って追加であげる
- 週末に遊びに来た義両親が「おじいちゃんだよ〜」と再会のたびにおやつ
誰ひとり「あげすぎている」つもりはなく、それぞれが「これくらいなら平気」と思っていました。でも合計すると、ドッグフードにプラスしてかなりのカロリーを摂取していたのです。これが、家族で飼っている家庭ほどあげすぎが起こりやすい理由です。 一人暮らしで飼っている方には起きにくく、家族の人数が多いほど見えにくくなる、いわば「優しさの掛け算」による問題なんですよね。
(まめの心の声)
みんな優しいから、ついついおねだりしちゃうんだよなぁ……
あげすぎると具体的にどうなるのか 4つのリスク

結論として、おやつのあげすぎは肥満だけでなく、消化器や内臓のトラブルにもつながります。 獣医さんに聞いた話と、調べた内容を合わせてまとめます。
| リスク | 内容 |
|---|---|
| 肥満 | 主食に加えてカロリーを摂取するため、体重が適正の15%を超えると肥満と判断されます |
| 膵炎 | 脂肪分の多いおやつの食べすぎが膵臓に負担をかけ、嘔吐や下痢を引き起こすことがあります |
| 偏食 | おやつばかり欲しがるようになり、栄養バランスの取れた主食を食べなくなることがあります |
| 添加物の過剰摂取 | 市販のおやつに含まれる保存料などを摂りすぎることで、肝臓に負担がかかる可能性があります |
特に肥満は見た目の変化がゆるやかなため、気づいたときにはすでに進行していることが多いのが厄介なところです。まめも、写真を撮って1ヶ月前と比べてようやく「あ、ちょっと丸くなってる」と気づいたくらいで、日々一緒にいる家族ほど変化に気づきにくいものだと実感しました。
獣医さんいわく、「肥満気味の犬は、標準体重の犬より寿命が短くなる傾向がある」とのこと。おやつをあげる瞬間はまめも家族もハッピーですが、その積み重ねが将来の健康寿命に関わってくると聞くと、やっぱり見過ごせないなと思い直しました。
膵炎についても、獣医さんから「一度に脂っこいものをたくさん食べさせると、急に元気がなくなって嘔吐する子もいる」と聞いたときは正直ヒヤッとしました。まめは幸い大事には至りませんでしたが、「たまたま平気だった」だけかもしれないと思うと、今までの与え方を見直す十分な理由になりました。
低カロリーで安心なおやつの選び方

結論は、「原材料がシンプルで、カロリー表示のあるもの」を選ぶことです。 量を管理しようと思っても、そもそもおやつ自体のカロリーや原材料がわからないと計算のしようがありません。
我が家がおやつを選ぶときに見ているポイントはこの3つです。
- カロリー表示があるか パッケージに「1本あたり◯kcal」と書かれているものを優先すると、目安量の計算がぐっと楽になります
- 原材料がシンプルか 肉や魚、野菜など、原材料名がなるべく短く書かれているものを選ぶようにしています
- 粒やジャーキーが小さく割れるか 大きなおやつでも、小さく割って回数を分けられるものだと、量の調整がしやすいです
高級なおやつでなくても、この3点を意識するだけでだいぶ選びやすくなりました。特売で気になったものを買うときも、まずはパッケージの裏を見る癖がついたのは、あげすぎ対策を始めてからの一番の変化かもしれません。
1日に与えていいおやつの量は? 目安と計算方法

結論は、「1日のおやつはカロリー全体の10%以内、1回の量は人の小指の爪くらい」です。
これは、主食のドッグフードだけで必要な栄養バランスが設計されているため、おやつが増えるほどそのバランスが崩れやすくなるからです。目安の計算方法は次の通りです。
- ドッグフードのパッケージに書かれている、体重に応じた1日の総カロリーを確認する
- その10%を「おやつに使っていいカロリー」とする
- 与えるおやつのパッケージに記載されたカロリー(kcal/本、kcal/gなど)から、1日にあげられる量を逆算する
たとえば、まめ(体重約10kgの柴犬)の1日の総カロリーは約500kcal。その10%というと50kcalです。よく使っている小さめのジャーキーが1本あたり約10kcalなので、1日5本までが我が家の目安になりました。体格の小さい犬ならさらに少なく、1日の総カロリーが300kcal程度の小型犬であれば、おやつは30kcal程度、同じジャーキーなら3本までという計算です。
「これくらいなら平気だろう」という感覚ではなく、数字で管理するのが一番確実です。一度計算してしまえば、あとは家族で共有するだけなので、思ったより手間はかかりません。
家族で実践できる、あげすぎを防ぐ5つのルール

結論は、「おやつを家族の共有物にする」ことです。 誰か一人が管理するのではなく、家族全員が同じ情報を見られる状態を作ることで、あげすぎは驚くほど減ります。我が家で実際に取り入れて効果があった方法を紹介します。
1. 1日のおやつ用の小皿を1つ用意する
朝、その日の分(まめの場合はジャーキー5本)を小皿に取り分けておきます。家族の誰があげるときも、必ずこの皿からしか出さないルールにしました。皿が空になったら、その日はもうおしまい。目で見てわかるので、子どもたちにも伝わりやすかったです。
2. 冷蔵庫にホワイトボードを貼る
「誰が・何時に・何をあげたか」を一言メモするだけの簡単な仕組みです。「10時 まめ ジャーキー1本(長女)」というように書いておくと、次にあげようとした家族が「あ、もうさっき誰かがあげてる」と気づけます。
3. 「ねだられても無視してOK」を家族で合意しておく
まめが見つめてくる顔には、正直家族全員が弱いです。でも「かわいそうだから」より「まめの健康のため」を優先する、という考え方を先に家族で共有しておくと、いざというときに強い気持ちで断れるようになりました。
4. 子どもにも「1日◯個まで」を伝える
子どもは特に「まめがこんなに見てるから」と頼まれると断りにくいものです。長女には「まめのおやつは1日5本まで。もう使っちゃったらガマンだよ」と、あらかじめ本人にも上限を伝えるようにしました。
5. 来客時は「あげないでください」の一言を添える
祖父母や友人が遊びに来たときほど、こっそりあげられがちです。「かわいいから、ついあげたくなっちゃうんですけど、最近ダイエット中で……」と一言添えるだけで、角を立てずにお願いできます。
どれも特別な道具や知識が要らない、今日から始められることばかりです。小皿とホワイトボード、この2つだけでも我が家は劇的に変わりました。
それでも「あげたい」気持ちとどう付き合うか

ルールを作っても、つい甘やかしたくなるのが家族というものです。我が家では、「おやつをあげる」代わりに「なでる」「一緒に遊ぶ」時間を増やすようにしました。長女は「おすわり」の練習をおやつなしの声かけと撫でるごほうびに切り替え、次男は「まめとボール遊びをする係」を自分から買って出てくれました。
すると、まめの側も次第におやつだけを催促しなくなり、コミュニケーションの手段がおやつ以外にも広がっていくのを感じています。何より、家族の会話に「今日はどれだけ遊んであげたか」という話題が増えたのは、思わぬうれしい変化でした。
おやつをあげること自体は悪いことではありません。量と回数を家族で共有できているかどうかが、あげすぎと上手な付き合いの分かれ目だと感じています。
おやつを減らした分、目を見て「いいこいいこ」する時間が増えたのは、家族にとってもうれしい副産物でした。
よくある疑問

Q. おやつをまったくあげないほうがいいのでしょうか?
いいえ、おやつ自体が悪いわけではありません。しつけのごほうびやコミュニケーションの手段として、適量であれば犬との関係づくりに役立ちます。大切なのは「量」と「家族での共有」です。
Q. 手作りおやつなら市販品よりあげすぎても平気ですか?
添加物の心配は減りますが、カロリーがゼロになるわけではありません。手作りでも、市販品と同じように1日の総量を意識する必要があります。
Q. 犬種や体格によって目安は変わりますか?
はい、変わります。この記事で紹介した計算方法(1日の総カロリーの10%)は共通ですが、総カロリー自体は犬種・体重・年齢・運動量によって異なるため、まずはドッグフードのパッケージや獣医さんに確認するのが確実です。
Q. 一度あげすぎてしまった日は、翌日調整すればいいですか?
我が家でもたまにあります。基本的には翌日にリカバリーしようとせず、その日は「今日は多かったね」で終わらせ、次の日からまたいつも通りの量に戻すようにしています。極端に減らしすぎるとかえって体調を崩すこともあるので、あくまで「平均してあげすぎない」くらいの気持ちで続けるのがコツです。
まとめ

改めて結論です。犬のおやつのあげすぎは、家族が多いほど「少しずつ」の積み重ねで起こります。 対策は、数字で目安を決め、家族で共有する仕組みを作ることです。
- おやつのあげすぎは、家族それぞれが少しずつあげることで気づかないうちに起こりやすい
- 肥満・膵炎・偏食・添加物の過剰摂取など、健康リスクにつながる
- 1日のおやつはカロリーの10%程度、1回は小指の爪くらいが目安
- 小皿での分量管理、家族間でのメモ共有、ルールの事前合意が効果的
- おやつ以外のコミュニケーション(なでる・遊ぶ)を増やすのもおすすめ
まめの体重は、家族でルールを決めてから2ヶ月で健診時の数値まで戻りました。家族みんながまめを思う気持ちは同じだからこそ、「あげすぎない」ためのルールも家族みんなで作っていきたいですね。同じように「あれ、うちの子太ったかも」と感じている方の、小さなきっかけになればうれしいです。

